こんにちは。お掃除大好き!小野澤です。朝から寝落ちするまで毎日仕事のことを考えております。(夢にまで出てきます)
バスタブクレンジング・エアジェット(通称:こすらずお風呂洗剤)は、「かけて流すだけで汚れが落ちる」とされる商品です。
これまた便利な商品が次々と登場しますよね!
気になって気になって仕方なく調べまくります。(現在進行形)
洗剤の成分、汚れのメカニズム、そして、なぜ擦らずに落とすことができるのか。についてわかりやすくまとめていきます!
※実際には汚れの種類や付着時間によっては落ちる時と落ちない時があり擦り洗いが必要になる場面があります。
洗剤使用時の注意点
細かく霧状に噴霧する為、空気中に拡散した成分を吸い込み「むせる」このような事例が実際にあるそうです。特に、アルカリ性は体に良くないので、使用する際は注意した方が良さそうです。
私たちも実際に現場でもスプレイすると暫くその空間に洗剤分が漂い、むせることがあるので必要以上にスプレイヤーを使用しないように工夫しております。
洗剤の主成分と界面活性剤濃度比較
バスタブクレンジングの成分を調べました。
弱アルカリ性
バランス剤:水
金属封鎖剤:エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム
溶剤:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
界面活性剤:ポリオキシエチレンアルキルエーテル
金属封鎖剤:メチルグリシン二酢酸三ナトリウム
界面活性剤:アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム
界面活性剤:純石けん分(脂肪酸カリウム)
pH調整剤:エチレンジアミン四酢酸香料香料
着色剤:着色剤
pH調整剤:水酸化ナトリウム

浴そうの頑固汚れまで、シャワーの水圧だけでこすらずに落とせる浴室用洗剤

主成分の界面活性剤濃度は3〜4%
エアジェットの成分表も調べました。
弱アルカリ性
名称機能名称
水:工程剤
アルキルベタイン:界面活性剤
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム:金属封鎖剤
トルエンスルホン酸ナトリウム:安定化剤
ブチルカルビトール泡調整剤フェノキシエタノール:安定化剤
アルキル硫酸エステルナトリウム:界面活性剤
アルキルグリセリルエーテル:界面活性剤
脂肪酸エステル:界面活性剤
ポリアクリル:酸塩分散剤
エタノールアミンアルカリ剤純石けん分(脂肪酸ナトリウム):界面活性剤
香料:香料
着色剤:着色剤
シリコーン:消泡剤


一般的なお風呂用洗剤の界面活性剤濃度は約3〜8%程度。一方、バスタブクレンジングは約3〜4%と比較的低濃度です。
エアジェットはしっかり入っているんですねー。
調べれば調べるほど謎が深まります。
- 通常の洗剤:濃度が高く、油汚れ・皮脂汚れを強く分解
- バスタブクレンジング:濃度は低いが、浴槽の素材上に汚れを浮き上がらせる時間(キープ力)を長く保つ設計
ここで重要なのが「濃度」より「付着保持(キープ力)」です。
2. キープ力(付着保持力)とは何か
バスタブクレンジングは、スプレーした洗剤が浴槽表面に均一に広がり長時間留まるように調整されています。これにより、汚れをゆっくりと浮き上がらせることが可能になります。
このキープ力は以下の要素で構成されています。
- 粘性剤による液だれ防止
- 界面活性剤による汚れとの界面剥離
- 時間をかけて汚れを浮かせる化学作用
3. 軽度の汚れに対して擦らず落ちる理由
入浴後すぐの浴槽に付着している汚れは、主に皮脂・石鹸カス・微細なカルシウムの薄い膜です。これは浴槽表面にまだ強固に固着していない状態のため、界面活性剤が浸透し剥離させやすく、洗い流すだけで落ちます。
つまり:汚れが「薄い」「新しい」→ こすらず落とせる。
4. 落ちないケース(擦りが必要なケース)
汚れが強い場合や時間が経過した汚れは乾燥と結合により固着(硬化)します。
- 皮脂汚れが酸化 → 膜状に硬化
- 水垢成分(カルシウム)が結晶化 → 白い固い層
- 石鹸カス(脂肪酸カルシウム)が固まる → ざらつき
これらは界面活性剤だけでは完全に分離できず、最終的に「機械的な力=擦り」が必要になります。
つまり:汚れが「厚い」「固まっている」→ 擦らないと落ちない。
5. 実際の使用ポイント
- お風呂上がり直後にスプレーする → 最も効果が出る
- 汚れが重度の場合 → 洗剤量を増やし放置時間を長めにする
- 水垢・湯垢が固い場合 → 専用の酸性クリーナーを併用
6. 結論
「バスタブクレンジングやエアジェット等の擦らなくても落ちる」というのは条件付きの話です。
落ちやすい条件:
・汚れが新しい / 軽度
・お風呂上がりにすぐ洗浄
・洗剤が浴槽表面に十分な時間留まる
落ちにくい条件:
・皮脂・石鹸カスが時間経過で固着
・結晶化した水垢がある
・洗剤の付着量が少ない / 放置時間が短い
したがって、洗剤の量とキープ力が洗浄効果を左右すると言えます。軽度汚れには最適でも、強固な汚れには擦りや専用剤が必要です。



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