PM2.5とは、粒子径2.5μm以下の非常に小さな大気汚染物質です。自動車の排ガスや工場の煙、黄砂などに含まれ、風に乗って遠方まで運ばれます。
一般的には屋外の問題と考えがちですが、実際には窓や換気扇、エアコンの吸気口から室内にも侵入し、家具や床、エアコン内部に付着します。
PM2.5は呼吸器に深く入り込み、以下のような健康リスクを引き起こします:
- 喉の痛み、声のかすれ
- 鼻づまり、鼻水、くしゃみ
- 咳、ぜんそく、頭痛、集中力の低下
特に小さな子どもや高齢者、アレルギー持ちの方にとっては、命に関わるリスクとなることもあります。
室内に侵入したPM2.5が溜まりやすい場所
PM2.5は軽いため、空気の流れとともに家の中に滞留します。以下の場所は特に蓄積しやすく、注意が必要です。
- 床(フローリングや畳)
- カーテン、ソファ、クッションなどの布製品
- 棚の上、冷蔵庫の上などの高所
- エアコン内部(フィルター・熱交換器)
- 空気清浄機の吸気・フィルター部
これらを適切に掃除・管理しなければ、PM2.5を毎日吸い込み続けることになります。
PM2.5による喉・鼻の違和感を防ぐ掃除の極意
1. 掃除は「上から下へ」「湿式」が基本
PM2.5は非常に軽く、乾拭きやはたきでは舞い上がってしまいます。掃除の際は次の順序を守りましょう:
- 棚やエアコン上部などの高所を水拭き
- カーテン・ソファなど布製品を掃除機がけ+洗濯
- 床を水拭きしてから高性能掃除機を使用
特に湿ったクロスを使うことで、粒子をしっかり絡め取ることができます。
2. エアコン内部の清掃
フィルターがPM2.5を吸着したままだと、再度空気中に拡散される危険があります。
- 2週間に1回:フィルターの水洗い
- 年1回:プロによる分解洗浄(特にドレンパン・熱交換器)
3. 空気清浄機のフィルター掃除を忘れずに
HEPAフィルター付きの高性能空気清浄機はPM2.5をほぼ除去できますが、メンテナンスが不十分だと逆効果です。
- 月1回:プレフィルターの掃除
- 6〜12ヶ月:フィルターの交換
4. 換気とPM2.5対策を両立させる方法
「外気が汚れている=換気しない」は逆効果。次のような換気方法がおすすめです:
- 朝方や深夜などPM2.5濃度が低い時間に換気
- 窓を少しだけ開けてサーキュレーターを併用
- 換気扇使用時は空気清浄機を同時稼働
よくある誤解とNG掃除習慣
誤解1:空気清浄機があれば掃除しなくていい
空気清浄機だけでは、カーテンやソファに溜まったPM2.5を除去できません。物理的な掃除と併用が必須です。
誤解2:芳香剤や除菌スプレーで対策できる
一時的に臭いを抑えても、PM2.5やハウスダストは除去できません。表面を隠すだけの対処は逆効果です。
NG習慣:掃除機を「勢いよくかける」
高速で掃除機をかけると、粒子が舞い上がり逆に吸い込んでしまいます。ゆっくり丁寧に、かつフィルター付きの掃除機を使用しましょう。
季節ごとのPM2.5対策:春・夏・秋・冬の注意点
春(2月〜4月):黄砂・花粉の飛来期
- 洗濯物の室内干し推奨
- 布製品への付着注意(カーテン・寝具)
夏(6月〜8月):湿度上昇とカビの繁殖期
- 湿度対策+エアコン内部のカビ対策が重要
- 冷房運転後の送風で乾燥処理を
秋(9月〜11月):乾燥によるホコリ舞い上がり
- 加湿器の正しい使い方で粒子の浮遊を抑制
- 床拭き掃除の頻度を増やす
冬(12月〜2月):気密性が高くなる時期
- 窓を閉めきることで汚れが室内にこもる
- 定期的な短時間換気が必須
プロによる空間清掃のすすめ
PM2.5やハウスダストは、家庭の掃除だけでは限界があります。次のような状況では専門業者の清掃をおすすめします:
- 毎日掃除しても喉が痛い・鼻がムズムズする
- エアコンから異臭がする
- 家族に喘息・アレルギー体質がいる
まとめ:掃除で空気が変わる、体調が変わる
- PM2.5は室内にも侵入し、蓄積する
- 喉・鼻の違和感は掃除と空気管理で軽減できる
- 正しい掃除方法と換気・清浄機の使い方が鍵
- 必要に応じてプロの力を借りるのも有効
日常のちょっとした掃除の見直しが、家族の健康と快適な暮らしを守ります。
株式会社 CLEAN PLUS ONE
小野澤優樹
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