エアコンクリーニングに使う洗浄剤のすべて|アルカリ性・天然エコ洗剤・つけ置き・すすぎ不足・健康への影響までプロが徹底解説 - 「エアコンクリーニング・ハウスクリーニングなら クリーンプラスワン【東京・神奈川・埼玉対応】

エアコンクリーニングに使う洗浄剤のすべて|アルカリ性・天然エコ洗剤・つけ置き・すすぎ不足・健康への影響までプロが徹底解説

エアコンクリーニング

こんにちは。エアコンクリーニング専門店、株式会社 CLEAN PLUS ONE(クリーンプラスワン)の小野澤です。

エアコンクリーニングのご相談をいただく中で、よくこんな質問をいただきます。
「どんな洗剤を使っているんですか?」
「エコ洗剤とか天然成分のほうが安全なんですよね?」
「強い洗剤を使うとエアコンが傷むって本当ですか?」
「洗剤の成分が部屋の空気に混ざって、体に悪影響はありませんか?」

エアコンは、アルミフィン・樹脂パーツ・銅配管・ゴムパッキン・電装基板など、さまざまな素材がギュッと詰まった精密機械です。
そのため、洗剤選びや使い方を間違えると「エアコンの寿命」「冷暖房効率」「健康」すべてに悪影響が出てしまうこともあります。

この記事では、実際の現場で年間2000台以上のエアコンを見てきたプロの目線から、
エアコン洗浄に使用する洗浄剤の種類と特徴・アルカリ性の危険性・つけ置き時間・すすぎ不足・人体への影響まで、徹底的に解説していきます。


エアコン洗浄で使われる洗浄剤の種類

ひとくちに「エアコン洗浄剤」と言っても、実際にはさまざまな種類があります。まずは、その代表的な4タイプから整理してみましょう。

1-1. 天然成分系・エコ洗剤

オレンジオイル・ヤシ由来・植物由来の界面活性剤など、
「天然」「環境にやさしい」「手肌にやさしい」といったイメージで人気の洗剤です。

  • メリット:刺激臭が少ない/環境負荷が比較的低い
  • メリット:肌への刺激がマイルドなものが多い
  • デメリット:長年蓄積したカビ・油汚れ・タバコのヤニには力不足になりやすい
  • デメリット:洗浄力を補うために「量」を増やしがち → すすぎ量も増やさないと残留リスクが上がる
  • 天然洗剤は一般的な洗浄剤よりも原価が高いため、クリーニング料金も高くなる傾向があります。エコ志向とはいえ、費用対効果の面で悩まれるお客様も多いのが実情です。

「天然だから絶対安心」「エコ洗剤なら何でもOK」というわけではなく、
エアコン内部の状態によっては全く汚れが落ちないこともあるという点は知っておいていただきたいポイントです。


一般的なエコ洗剤(弱アルカリ・中性タイプ)

ハウスクリーニング全般に使われる、弱アルカリ性〜中性の多目的洗剤です。
床・壁・水まわりなど、いろいろな場所に使えるようバランスよく調整されています。

  • メリット:素材に対して比較的マイルドで扱いやすい
  • メリット:アルミも樹脂も傷めにくい設計のものが多い
  • デメリット:お掃除機能付きエアコンや、キッチン近くの重度の油汚れ・カビ汚れには力不足な場面も
  • デメリット:濃度を上げすぎたり、すすぎが甘いとベタつき・ニオイ・残留の原因になる

市販の中性洗剤を薄めてエアコンにスプレーされる方もいらっしゃいますが、
「かけるより、流すほうが何倍も難しい」のがエアコン内部の洗浄です。
洗い流しが不十分な場合、洗剤そのものがニオイ・ベタつき・カビの温床になることもあります。


溶剤系洗浄剤(油専用・ヤニ専用など)

換気扇・業務用レンジフード・工場設備など、
強烈な油汚れやヤニ汚れに使われる「溶剤系」の洗浄剤もあります。

  • メリット:油汚れに対しては非常に強力
  • デメリット:アルミ・プラスチック・ゴム・塗装・電装部などへの攻撃性が高い
  • デメリット:ニオイも強く、一般家庭のエアコン内部には基本的に不向き

家庭用エアコンの室内機内部に、溶剤系洗浄剤を使う必要はほとんどありません。
基板や配線を傷めてしまったり、溶剤のニオイがいつまでも室内に残ってしまう可能性もあるため、
クリーンプラスワンでは原則として使用しません。


エアコン専用に作られたプロ用洗浄剤

プロの現場でメインになるのが、エアコン専用洗浄剤です。
アルミフィン・樹脂パーツ・ドレンパン・銅配管などに配慮して設計されており、

  • 弱アルカリ〜中アルカリ(pH10前後〜11台)のものが多い
  • カビ・ホコリ・皮脂・ヤニ・軽い油汚れに対してバランスよく働く
  • すすぎを徹底すれば、残留しにくい設計になっている

ただし、「専用洗剤だから安全」と思って、濃いまま使用したり、つけ置きしすぎたり、すすぎを省略してしまうと、
アルミ腐食・白サビ・フィン変形・ニオイ残りなどを簡単に引き起こします。

大切なのは、「何を使うか」よりも「どう使うか」です。


アルミフィン(熱交換器)がアルカリに弱い理由

エアコン内部のアルミフィン(熱交換器)は、冷媒ガスの熱を室内外に逃がす「心臓部」です。
薄いアルミ板がびっしりと並んでいて、少し触れただけでも曲がってしまうほど繊細なパーツです。

アルミは、酸には比較的強い金属ですが、アルカリには非常に弱いという性質があります。

強すぎるアルカリ洗剤を間違った濃度・時間で使用すると、次のようなトラブルが起こります。

  • アルミ表面が白く粉を吹く(白サビ・酸化皮膜の破壊)
  • 表面がザラザラに荒れ、フィンの強度が低下
  • 溶けたような筋状の腐食跡が残る
  • フィン同士がくっつき、風の通り道が狭くなる
  • 冷暖房効率の低下 → 電気代アップ

一度腐食してしまったアルミは、基本的に元には戻りません。
見た目の問題だけでなく、エアコン本来の性能を大きく落としてしまうため、アルカリ性洗剤の扱いには注意が必要です。


すすぎ不足で起こるトラブルと「アルカリ残り」の危険性

エアコンクリーニングで、実は一番多い失敗が「すすぎ不足」です。
洗剤をかけることよりも、どれだけしっかり洗い流せるかのほうが、はるかに重要です。

すすぎ不足で起こること

  • フィンの奥や裏側にアルカリが残り、ゆっくりとアルミを腐食させる
  • 樹脂パーツが白っぽくなったり、変色・劣化する
  • 洗剤自体が乾燥して粉状になり、風とともに室内へ飛散する
  • 乾燥しにくい部分に洗剤と汚れが残り、カビ・雑菌のエサになる
  • 「洗ったはずなのに、数日でカビ臭がする」状態になる

特に大型エアコンは熱交換器が分厚い事や、内部構造が複雑で、洗剤や汚れが溜まりやすい構造になっているため、
すすぎ不足によるトラブルが非常に起きやすい機種です。


アルカリ性洗剤が人体に与える影響

エアコン内部にアルカリ性洗剤が残ってしまうと、乾燥後に微細な洗剤粒子となって、
風と一緒に室内に飛んでくることがあります。

その結果、次のような症状が出ることがあります。

  • のどがイガイガする・ヒリつく
  • 咳が出やすくなる・から咳が止まらない
  • 鼻がツンとする・鼻水が出る
  • 目がしみる・乾燥感が強くなる
  • 肌のかゆみ・乾燥・赤み
  • アレルギー性鼻炎・喘息の悪化
  • 頭痛やだるさを感じることも

特に、小さなお子様・ご高齢の方・アレルギー体質・喘息持ちの方・ペットがいらっしゃるご家庭では、
洗剤の選び方とすすぎ方はとても重要なポイントになります。

「クリーニングしてから、逆に喉が痛くなった」「子どもの咳が増えた」
といったご相談をいただくことがありますが、その多くは汚れ残り、洗剤の残留が原因です。


アルカリ洗剤はどのくらい水で中性に近づく?

pH(ペーハー)は、10倍に薄めると約1だけ中性側に近づくという性質があります。
例えば、pH11の洗剤を大量の水で薄めていけば、徐々にpH7(中性)に近づいていく、というイメージです。

ただし、実際のエアコンクリーニングの現場で「◯リットルの水で完全中和」といった厳密な計算を行うことはほとんどありません。

プロの現場で大切にしているのは、次のような考え方です。

  • とにかく大量の水で、洗剤が残らないレベルまでしつこくすすぐ
  • フィンの表側だけでなく、裏側からも水を通して押し出すイメージで流す
  • 排水の水が「無色透明」になるまで続ける
  • 洗浄後の送風で、化学的なニオイがしないか必ず確認する

「洗剤をかける量1に対して、すすぎは50〜100くらいのイメージ」で考えていただくと分かりやすいかもしれません。
すすぎ量をケチると、エアコンにも健康にもデメリットしかありません。


5. つけ置き時間の落とし穴|短すぎても長すぎてもNG

「洗剤をかけて、しばらく放置してから洗い流す」というつけ置きは、汚れを浮かせるために有効な方法ですが、
エアコンの場合、短すぎても長すぎてもトラブルの原因になります。

5-1. つけ置き時間が短すぎる場合

  • 汚れが十分に分解・乳化されない
  • 高圧で「力まかせ」に汚れを飛ばすことになる
  • 結果として、フィンの裏側に汚れを押し込んでしまう
  • 「洗った直後からカビ臭い」「黒いカスが飛んでくる」といった状態になりやすい

つけ置き時間が長すぎる場合

  • アルミへの攻撃時間が長くなり、腐食リスクが高まる
  • 樹脂パーツやパッキンが劣化・変色しやすくなる

洗剤ごとに適切なつけ置き時間の目安が設定されています。
プロは、洗剤メーカーの推奨時間・過去の経験を基準にしながら、
汚れの量・エアコンの年式・アルミの状態を見て調整することが多いです。


エアコン洗浄剤と「洗い方」の関係|大事なのは何をよりどう

ここまで洗浄剤の種類やアルカリ性の危険性について解説してきましたが、
エアコンクリーニングの仕上がりを分ける最大のポイントは、実は「洗剤の種類」ではなく「洗い方」です。

高圧洗浄の圧力・角度・距離

高圧洗浄機の使い方ひとつで、結果は大きく変わります。

  • 圧力が強すぎる → フィンが曲がる・アルミが潰れる
  • ノズルを近づけすぎる → フィンが曲る・目詰まりの原因
  • 角度が悪い →洗浄できない箇所が生まれる

理想は、フィンの目に沿って斜めに水を入れ、洗浄面積を増やす事です。
真正面からガンガン水を当てても左面と右面はまだらになってしまいます。


洗剤の濃さ × 時間 × 水圧 × すすぎ量のバランス

エアコンクリーニングの現場では、次の4つのバランスを常に意識しています。

  • 洗剤の濃さ:効く範囲で最小限に
  • つけ置き時間:短すぎず・長すぎず
  • 水圧:機種・状態に合わせて調整
  • すすぎ量:洗剤を完全に洗い流せるだけの十分な量

どれかひとつでも極端になると、

  • フィンが腐食する
  • フィンが曲がる・目詰まりする
  • 洗剤が残り、ニオイ・健康被害の原因になる

といったトラブルにつながってしまいます。


7. CLEAN PLUS ONEが大切にしている洗剤・洗浄基準

クリーンプラスワンでは、エアコン洗浄において次のような基準を大切にしています。

  • エアコン専用の洗浄剤を使用
  • アルミ・樹脂・配管に配慮した洗浄剤を中心に使用
  • 汚れに応じて濃度を微調整し、必要以上に強くしない
  • つけ置きは「汚れが浮く最低限の時間」で管理し、放置しすぎない
  • 高圧洗浄は角度・距離・水圧を機種や汚れごとに変える
  • あらゆる角度から水を通し、洗剤が残らないレベルまで徹底すすぎ
  • 洗浄後の送風チェックで、汚れや化学的なニオイがないか必ず確認
  • 小さなお子様・ご高齢の方・アレルギー体質の方がいるご家庭では、より慎重な洗浄を徹底

エアコン洗浄剤の選び方・使い方ひとつで、
「ただ見た目がキレイなだけのエアコン」にもなれば、
「内部までしっかり洗われ、空気もキレイなエアコン」にもなります。


まとめ|エアコン洗浄剤は「何を使うか」と同じくらい「どう使うか」が大切

  • 天然成分・エコ洗剤=必ずしも万能ではない
  • 溶剤系は家庭用エアコン内部には基本的に不向き
  • エアコン専用洗浄剤でも、濃度・時間・すすぎを間違えればアルミ腐食や健康被害の原因になる
  • アルカリ性洗剤のすすぎ不足は、匂い・アレルギー・咳・頭痛・肌荒れなどのトラブルを引き起こすことがある
  • つけ置き時間は、短すぎても長すぎてもNG。汚れと素材に合わせた調整が必要
  • 最も大切なのは「洗剤の種類」だけでなく、「圧力・角度・距離・すすぎ量」を含めた総合的な洗浄技術

「自分で市販洗剤を使って掃除したら、逆に匂いがひどくなった」
「他社でクリーニングしたのに、咳が増えた気がする」
そんな場合は、洗浄剤の選び方や使い方が原因になっている可能性があります。

クリーンプラスワンでは、エアコンの構造や素材を理解したうえで、
「汚れをしっかり落とすこと」と「エアコンを長持ちさせること」と「ご家族の健康を守ること」の、3つのバランスを大切にしています。

エアコン洗浄剤や洗い方についてご不安なことがあれば、
お使いのエアコンの型番と一緒に、お気軽にご相談ください。
写真を送っていただいてのご相談も可能です。

エアコン内部までしっかり洗浄し、安心して深呼吸できる空気環境を整えましょう。

エアコンクリーニングでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。プロがお客様に最も合った方法をご提案します!

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